ポートフォリオ理論と不動産投資①

不動産投資にあたり、当然に考えるのは「予算」ですが、ポートフォリオ理論の考え方を用いると1物件に対する投資額について示唆を得ることができます。
※ポートフォリオとは、投資家が保有している金融資産の集合を指します。
もちろん、不動産だけでなく現金、株式、投信、債券、外貨等あらゆる金融資産を含みますが、ここでは不動産のポートフォリオについて記載します。
複数不動産でのポートフォリオ組成は投資リスクを軽減させる効果があります。

では、不動産投資における「リスク」とは一体なにものでしょうか。

リスクは以下の2つに分けることができます。
・市場リスク:市況全体に変動を与える不確実要素。不動産市場では人口動態、大規模災害、経済状況、戦争等。
・個別リスク:個別の資産に関する不確実要素。不動産市場では物件の瑕疵、経年劣化、不動産個別の水害、火災、設計不良等。
不動産のポートフォリオを組むことで、主に「個別リスク」を平準化することができます。
ちなみにリスクとは「不確実性」のことであって、「危険性」のことではありません。具体的には期待収益と現実に起きる結果のバラツキのことを指し、定量的に表現すると標準偏差や分散が当てはまります。
非常によくある勘違いですが、「人口減少のリスクが高い」「家賃の下落リスクが高い」というセンテンスはリスクを理解していない人の言葉です。
次回、不動産投資のポートフォリオ構成における主な要素を記載します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする